2025年3月研究会・シンポジウムのご案内

日時:2026年3月14日(土) 11:00~17:30
場所:上智大学 四谷キャンパス 6‐503(6号館5階)

 

Ⅰ じつぞんカフェ(11:00 – 12:15)

 テーマ:「フィクション」

メインコーディネーター:本多慶輝氏

サブコーディネーター:佐藤香織氏、または高橋若木氏

※お昼の時間と重なるため軽食・飲み物の持ち込みが可能です。

 

Ⅱ 個人研究発表(13:00 – 14:35)

各発表20分・質疑20分

発表①:13:00 – 13:40
 田端健人氏(宮城教育大学)  司会:未定
 「エポケーとしての解脱――カール・シューマン「フッサールとインド思想」を手がかりに」

(休憩15分)

発表②:13:55 – 14:35
 赤木裕昭氏(精神保健福祉士)  司会:未定
 「シェーラー哲学と実存分析の技法論―生きる意味を見出すための心理療法―」

 

III シンポジウム(14:45 – 17:30)

 テーマ:「実存とアニメ――20世紀の歴史、21世紀の表現」

提題①:森 茂起氏(甲南大学名誉教授)
 「日本アニメにみる生と死の表象――カミカゼの表象をめぐって」

提題②:川口 茂雄氏(上智大学)
 「16:9、質料的想像力、専門性――『アニメ・エクスペリエンス』の着眼点設定」

提題③:加藤 之敬氏(電気通信大学)
 「アニメにおいてリアリティを追求した先にあるもの」

司会 :川口 茂雄氏(上智大学)

―企画趣旨―

激動の20世紀は戦争の時代、科学技術の時代、実存主義の時代であったが、くわえて、映像の時代という側面をもつ。映像作品の制作には当代のクリエイティヴィティある者たちが数多く携わり、映像表現は観賞者たちの思考を動かし、そして諸々の映像表象は社会の文化的・心理的・政治的次元に様々な仕方で交錯してきたと、考えられている。もちろんその歴史には、各学問分野が語彙を錬成して問い直し記述し直してゆかねばならない、自明視されたままの事柄が無数に残存しているのだが。
一方、21世紀前半の日本におけるアニメ表現と鑑賞文化の劇的な開花は、いまでは、その独自な存在感を国内外で誰もが認知するようになったほどである。しかし、そうした現象の核心に位置する、深夜アニメというマイナー芸術分野の表現上の条件と特質を、広告的語彙以外の言葉で解明することは、まだほとんど未着手の課題にとどまっている。
そこには、20世紀の映像史・アニメーション史の進展と蓄積の延長線上にある側面と、実写(写実)の優位によって抑圧された約100年を経た後の、絵画の復権(および、声の専門性の復権)という断絶を――逆説的にか、必然的にか――デジタルメディア時代において鮮烈に印づける側面とが、同時に見出されるように思われる。 和辻哲郎が最後の主著で人形浄瑠璃(文楽)について述べたことは、間接的な参考になりうるだろうか。「それはただ現実の世界を芸術的に再現したというにとどまらず、何か現実と異なったもの、といって単に非現実的あるいは夢幻的であるのではなく、むしろ現実よりも強い存在を持ったものを作り出しているように見える。そういう意味でエキゾーティックな(外から来たものらしい)珍しさや、超地上的な輝かしさが、そこに感ぜられるのである」